子どもの「ひとりごはん(孤食)」をなくしたい。

そんな想いから始まりました。

 

 

いつからか心のどこかでそう思っていました。

 

 

しかし、なぜこれほどにも強くそう思うのか・・・

 

 

その根源はおそらく

 

 

ー 22歳の時に孤児院ボランティアでフィリピンに行った時の話 ー

 

ダウンタウンで遭遇した今でも忘れられない光景があります。

 

 

それは

 

 

「道路で物乞いをする子ども達の姿」

 

 

大人になった今、もし同じ光景を初めて目にしたとしてもそこまでの衝撃はないかもしれません。

 

しかし、見る物全てが新鮮でいろいろな物事が新しく見えた

当時の私にとって

フィルターなしで飛び込んできたその光景が

胸に突き刺さりました。


その子ども達は裕福そうな私達を見つけて

必死で後をついてきます。


ちょっと早歩きしたら諦めると思うでしょう???

子ども達は諦めません、ずっとついてくるのです。

 

どんどん、どんどん

 

私の後をついてくるのです。


可哀想な気持ち

申し訳ない気持ち

 

そして何よりも

 

 

早くこの状況から逃げたい気持ち

 

 

いろんな感情が入り混じり、私はお金を渡しました。

お金を渡したら満足してどこかに行くと思ったのです。

 

実は・・・

 

ちょっと良いことをした。

 

 

という気持ちも入り混じっていました。

 

 

ところが、次の瞬間に

それが大きな間違いだったと気づくのです。

 

この人についていったら「お金がもらえる!」とわかった

他の子ども達がどんどんとついてきました。

 

私達はもうパニック

あとのことははっきりとは記憶にはないですが、

走って振り切ったと思います。

 


あの時、私の肘をツンツン、ツンツン

 

「何かちょうだいよ、お金持ってるんでしょ」

 

と言わんばかりの表情を浮かべながら追いかけてくる女の子

 

そしてそのつぶらな瞳が発する

刺すような視線を私は一生忘れません。

 

 

 


その後に知ったことですが


ストリートチルドレンを操る大人の存在があり

子ども達が集めたお金を全て持っていくそうです。

 

そしてその大人達はおそらくそのお金でドラッグを買う。

 

子どもたちには何も残りません・・・

 

もしくは、お金を手にした子どもが自らドラッグを買い

犯罪の道に進んでしまうことも

 

なので、あの子達を本当に助けたかったら

食べ物を買って与えるのが一番良いという事

 

無知な自分に対してのもどかしさや

自分は誰かの助けになりたいとここに来たのに

結局本当に助けがいる子どもを助けられなかった無力さ

そして何よりも恐怖を覚えるほどの子ども達の

 

執念

 

 

いろんな感情が入り混じり、涙が出ました

本当に悔しい思いをしたことを今でも覚えています。

 

 


今の日本は先進国最低レベルで子どもの貧困が進んでいると言われています。


もちろん私が出会ったフィリピンの子どもとは状況は違います

しかし、もしあの時の子ども達のように心が苦しい環境下に

日本の子ども達もいるとしたら・・・

 


『本当に助けを必要としている子どもの助けになりたい』

 


気の毒だからという感情ではありません。

 

なぜならあの時の私はそれができなかったから

 

あの光景を見てしまった

体験してしまった

彼女らの「たいおん」を肌で感じ、心に響いてしまった

 

自分にしかわからない何かがあると私は感じるのです。

 

この歳になって初めて

 

将来の夢ができました。

どうか、わたしの夢が現実になっていく様子を見守って下さい。